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PhotoPlusこばやしかをる

【活動日誌】with Camera部 山手線北部を旅しよう~ 大塚編~開催しました

更新日:2023年7月3日

2022年最後の撮影会は、with Camera部 #山手線北部を旅しよう 企画で大塚駅周辺を撮り歩き。山手線の中でもかなり謎めいた「未知の駅」「訪れたことがない」という方も多い大塚駅です。

撮影会当日は、ルートマップを作ってくださった @ig_leico_3_claret さんの資料をもとに、大塚駅周辺の背景を学びながらスタートしました。

※掲載の写真は、当日ご参加の皆様からもご提供いただいています


かなり時を遡ることになりますが、戦前昭和10年(1935年)頃の大塚は、お隣池袋と並ぶほどの賑わいを見せ、北口には豊島区内でいち早く百貨店(日本の百貨店の先駆的存在だった白木屋分店)ができるなど、池袋をしのぐ賑わいだったよう。その発展の起因には、池袋までの延伸が遅れた市電(都電)が一役買っているのだとか。またその頃、南口の花街「三業通り」には、芸姑屋68軒、割烹などの料理屋が軒を連ね、城北きっての繁華街として有名だったそうです。

その後、終戦を迎え、高度経済成長期~平成を経て駅前は大きく変わり、さらに令和の現在、豊島区の「国際アート・カルチャー都市構想」に基づいて再整備され、平成の流れも感じられないほど大きく変貌をとげています。都電荒川線(さくらトラム)の走るのどかな光景とは裏腹に、約90年という時の流れをさぐりつつ歩いてきました。

区民や多様な来街者が、スムーズに利用できる機能的な駅前空間には、照明の工夫やモニュメントなどのランドスケープデザインができました


―と、まじめに勉強をしつつも、ランチタイムからスタートするというwith Camera部のゆるさ。「この店に入ろか?」と予め見当をつけておくものの、途中で出合わせたお店に入ることに決定!という臨機応変ぶりです。南口の路地裏に佇む本格中華料理店 「上海チキン小閣樓 」へ。折しもクリスマスということもあり、上海チキン1羽をオーダー。パリパリの皮が最高においしい!参加者4人でシェアしたこともあって、よりおいしかった。私が食べた 的士麺 は、塩味ベースに、酸味の効いた山椒油とニンニクチップの絶妙ミックス。しかも水餃子入り。という他では食べられない絶品。夏にも食べたいさっぱり感に感動!満足度高しです。


大塚駅ホームから見えるバッティングセンター は、1966年創業の老舗で、日本国内に現存する最古の施設ともいわれています。このバッティングセンターの脇が旧花街「三業通り」 の入り口。狭い道のりにすら時代を感じる通りでは、割烹を代表するうなぎ屋の壁面にはかわいいイラストが施されていました。きっと この界隈を楽しめる人はそれなりに達人だったと思われ、敷居が高かったでしょう。歩いていれば何時からそこにあるのだろうかという空き家も現れ、 閉鎖中の建物に変化の前兆がそここにおちています。


一旦駅前に戻り「サンモール商店街」界隈で自由撮影時間を設け、各自で気になる被写体を撮影です。みなさんの軽快な撮影スタイルに関心。ここで立ち寄りたいのが「千成もなか」さん。あんなしどら焼き は絶品。お土産にもピッタリです。ちょっと顔なじみの理容室「若返り軒」 のお父さんとコミュニケーションも楽しみの一つ。おじさん曰く「もう寂しくなっちまったよ」 と、にぎわった当時を東京弁で振り返り。(おじさんにつかまるといろいろと話を聞くことになります。あ、聞くことができます。)

そして、駅前を走る都電とバラの組み合わせは鉄板ですね。冬でもまだ蕾の品種もあってきれいに咲いていました。駅前だけ撮影していてもあっという間に時間が経ちます。


南口一帯の撮影を終えて北口方面へ向かいます。南口とはまた違った繁華街は異国情緒あり。駅前からまっすぐに通りを抜け、10分ほど歩いて「カカオ工房トリビュート」さんへ。冷えた体に染みるホットチョコレートドリンクと、北欧風のインテリアに囲まれ、一息できて気分も落ちつきました。


日が傾くころあいになり、空蝉橋の高架から正面に見えるスカイツリーをながめつつ、線路わきから街の灯を撮りに大塚駅前に戻って撮影再開。「星野リゾートomo5」、「東京大塚 のれん街 」ができてすっかり楽しげになった一角もあります。この辺りは令和のまちづくりが活かされていますね。


昼から夕方までの半日。昭和初期の片鱗を感じつつ、現在に至るまで、時代の変化を垣間見る大塚での撮影は、当時をしのびながらもはかりしれない混在ぶりが楽しい撮影会となりました。普段行くことのない大塚という街が、「こんな街なのか」と感じていただければよいなと思いますし、この日撮影した写真が後々〝令和の初めには、まだ昭和初期が見られた〟なんていう記録になるのかもしれません。また、撮影会後に聞いた話ですが、山手線が池袋~大塚間で大きくカーブしているのは、巣鴨プリズン(現サンシャインシティ)を迂回する形にしたからなのだとか。そうしたことも知ると人々の心理や世相もまちづくりに大きく影響していることを実感します。


街は生きもの。街を知り、歩き、伝えることができたらこの活動も有意義になりそうだなと感じた年の瀬でした。

来年もボチボチと開催していきます、witn Camera部「山手線北部を旅しよう」

次はどの街を歩こうかな。お楽しみに。


#山手線北部を旅しよう は、食べる、遊ぶ、学ぶが目的の写真散策。どなたでも、どんなカメラでも参加できます。インスタグラム @photoplus_5 でも告知いたしますので、お見逃しなく。



<大塚の立ち寄りスポット>

上海チキン小閣樓:https://tabelog.com/tokyo/A1323/A132302/13005631/ 千成もなか大塚店:https://www.monaka.co.jp/?mode=f2

サンモール大塚商店街:〒170-0005 東京都豊島区南大塚3丁目53−7(南口駅前)

カカオ工房トリビュート:https://cacaokobo.jp/

東京大塚 のれん街:https://www.otsuka-norengai.com/









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